あきたらしいよ

132 伝える想い

<飽きたらしいよ。同じ曲ばっかりで> 秋姫が我のノートを凝視している。我はノートの後ろから秋姫を見て、それから琴の上に乗っかっている精霊を見る。 秋姫がゆっくりと口を開いた。 「あの、これは、本当に精霊様がおっしゃったの

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秋風の琴

131 壊れていない琴

 我の提案を受けて、秋姫は秋風の琴が置かれている部屋へと我を案内してくれる。  我は音を奏でなくなったという秋風の琴を見せてもらうことになった。 「どうぞ、ご覧ください。こちらが秋風の琴になります」  ううー、ん?  こ

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土足を悩むゴーレム

130 屋敷の中では

開かないはずの門を開けることができたので、入ってみたのはいいものの、どうしよう。 しばらく待っていても案内をしてくれる者が現れる様子はない。ちょっと日差しもきついので屋敷内にお邪魔しようかな。 我は正面にある玄関らしき引

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メガネの女性

129 大きな門の屋敷

 すこし尖ったメガネの女性が、我のノートをじろりと見る。  言葉だけでなく態度でも、あなたを歓迎していませんよと物語っているな。  しかし、ここは鈍感力を発揮し、訊くことは訊かないといけない。  我はノートをとんとんと叩

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パンダを知っているか?

128 妖精の国

『あぁ〜、怒られる。どうしたらいいのよ!?』 目の前で小さな子供が頭を抱えている。 名探偵ゴーレムによれば、突然現れたこの小さな子供がこの森を抜けるためのキーパーソンになるはずだ。というよりも、この小さな子供以外には誰に

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考えるゴーレム

127 迷いの森

我はゴーレムなり。 神狼の怨念により危うく毛が生えるところであった。 パルメ・ダンチーズは怨念が消え去ったことにより、大柄なたくましい男になった。呪いで獣人になっていたのは確かなようだが、体格は自前だったようだ。少女のよ

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呪われるゴーレム

126 毛深い悩みは深い

獣人の第一村人を発見した我は、一番聞きたいことを質問することにした。 ノートにあらかじめ書いていた質問のページを開き、見せる。 <パンダを知っているか?> ノートを見た獣人は首を傾げた。 「パンダ? それはなんでしょうか

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パンダはどこに

125 霧の中の村

我はゴーレムなり。 着ぐるみパンダに着いていくのを止めた後は、再び導きの竹の杖が指し示す方へと足を進めている。 歩けども歩けども、パンダはいない。笹もない。パンダはどこにいるのだろうか。しかし、焦るときこそ、遠回りとも思

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