霊脈の大樹の精霊

SS013 霊脈の大樹

 新月の夜、突然それは私の目の前に現れた。  暗い夜空に溶け込むかのように黒い姿、赤く輝く目がこちらを見つめている。  にぃっと笑ったのか、赤く輝く目が細まった。 「キヒヒ、お初にお目にかかりまする。大樹の精霊殿」  私

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リンゴ

ぬすっと物語20 リンゴ

 おいらはアメをガリガリと食べた。  口の中に甘い余韻を残したまま、物陰から、辺りをささっと見回す。  おし、大丈夫みたいだ。  おいらは今見えなくなってるからね。  ぐぅ〜。  アメを食べたけど、あれだけじゃやっぱり足

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荒ぶるポーズ

ぬすっと物語19 アメ

 おいらが廊下を歩いていると、前からおいらの卵をきれいにしてくれてた女の人が歩いてきた。  何かぶつぶつと呟いている。  何を一人でしゃべっているのだろう?  おいらは女の人の後ろをてくてくとついていきながら、何を言って

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ラインライト

143 精霊達との協力

 我はゴーレムなり。  日の出かなという時間帯に、ラインライトを暗雲の下辺りに細く長く発生させる。  なんか、じょじょに黒い雲の範囲が拡がっている気がする。  暇だから端から端まで走って確かめた。  毎日ちょっとずつ端か

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ガゼル老師

ぬすっと物語17 鑑定

 おいらは一旦卵のある広間に帰ってみた。  ちゃりん。ちゃりーん。  おいらの卵にお金が投げられている。  そして、手を握りしめて祈っている人からは、思いがかすかに卵を通しておいらに流れ込んでくる。  うん、なんかほんの

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学ぶ

ぬすっと物語16 学舎

 おいらは中庭から出て、建物の中をてくてく歩く。  けっこう人が増えてきているから、おいらはぶつからないように隅っこを歩く。  おいらは気付いた。  廊下を歩いている人の中には時折、「おはよう」って言ったり、頭をすっと下

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