聖なる獣

ぬすっと物語2 考える

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 ピカピカで眠れないのでおいらは考えることにした。

 おいらはおなかにある袋からノートとペンを取り出した。

 あれ? なんでおいらのおなかには袋がついているのだろう?
 おいらは取り出したノートとペンを見る。
 なんで、おいらのおなかの袋にノートとペンが入っていたのだろう?

 考えてもわからない。
 なら、考えてもしかたない。
 ノートとペンはちゃぶ台の上に置いておこう。

 おいらはおなかの袋に手を突っ込んで他に何かないか探してみた。
 手を思いっきり中に突っ込んでも奥に届かない。手の届く範囲には何もないみたいだ。

 どのくらいのものがおいらのおなかの袋にははいるのだろう。
 もしかしてなんでもはいっちゃうのだろうか?
 おいらは、目の前にある銀色のちゃぶ台を触りながら、おなかのふくろに入れと念じてみた。

 ・・・・・・。
 なんてこった。

 入った。

 おいらの身体よりも大きいちゃぶ台だったのに入った。
 ちゃぶ台の上にあったノートとペンは床に落ちてる。
 一緒には入らなかったみたいだ。

 なんて不思議な袋なんだ。
 おいらの身体は不思議でいっぱいだな。

 ちゃぶ台をおなかの袋の中に入れてしまったので、おいらは床でノートを広げて書き始める。

 おいらはなにもの?
 →おいらはおいら。
 →おいらはぴかぴか。ぎんいろのけなみ。
 →おいらのおなかにはふくろがある。なんでもはいる。
 →おいらはうしろのあしでたってあるける。
 →おいらのまえあし? でもぺんももてるからてじゃない? てもつかえる。
 →おいらはどうぶつっぽい。

 うむ、おいらについての情報をまとめてみた。
 客観的によくまとめられている。こんなに上手くまとめられるなんて、おいらはおいらが恐ろしい。

 おし、続けて考えよう。

 おいらのいるところは?
 →わからん。
 →たぶん、へやのなか。
 →へやのなかは、ぴかぴかしてる。ぎんいろのかぐがたくさん。
 →とりあえず、へやのなかはあんぜんそう。

 おいらは部屋の中を見回しながら、ノートを書いた。
 記録をつけるのは大事だからな。おいらはによによしながら、ノートを眺める。

 さて、問題はこれから何をすればいいかということだろう。

 とりあえず、寝たい。
 でも、部屋の中がピカピカしてて眠れない。

 はっ!!?

 おいらは気づいた。
 部屋の中にあふれたピカピカの家具をおいらのおなかの袋に詰め込んでいけばいいじゃないか!

 おいらは、部屋の中にあふれた物をひとつずつ触りながら、入れと念じていく。
 おいらの部屋がどんどん片付いていく。

 すごいぞ、おいらのおなかの袋!

 ふぅ、疲れた。
 おいらはがんばった。あれだけ物にあふれていた部屋が、きれいになった。

 さぁ、寝よう。

 おいらは部屋の片隅で丸くなる。

 ……。

 …………。

 なんてこった。
 部屋自体がピカピカしてて眠れない。

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