図書室

ぬすっと物語21 また回収

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 リンゴを食べたおいらは満足して、建物の中を探索することにした。

 思ったより、この建物は大きい。
 入ったことがない部屋もまだまだある。

 おし、いこ!

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 おいらはてくてくと廊下を歩く。

 1つの扉に「ただいま閉室中」と書かれた板がかけられていた。

 おいらは扉を扉を押してみたが、開かない。
 うーん、入ってみたい。

 おいらが通れる扉が出てこないかな。

 あっ、出てきた。

 おいらの目の前の大きな扉においらが通れる小さな扉が出てきた。
 おいらは小さな扉を開けて、部屋の中に入る。

 小さな扉はおいらが中に入って閉めると消えた。

 おいらはそのまま部屋の中へと進んだ。

 ずららーっとたくさん本が並んでいる。
 部屋の中を一通り確認したが、今、この部屋には誰もいない。
 うん、ちょっと本を読んでみよう。

 おいらは本を一冊本棚から抜き出して床に置く。
 本を開いて、そっとページをめくる。

 ふむふむ。
 本を読み終えるとおいらは本を本棚に戻し、次の本を手に取る。

 おいらはしばらく本を読む。

 ぐぅ〜。

 おいらのおなかが鳴った。
 もうご飯の時間だ。

 おいらはおなかの袋からリンゴを取り出そうとして、止めた。

 さっき、おいらがこの部屋の中を見てたときに張り紙があった気がする。

 おいらは本を閉じて、本棚にしまうと、張り紙の前へと移動した。

<飲食禁止>

 やっぱり飲食禁止って書いてある。
 ここじゃ食べたらダメなんだ。

 しかたないから外で食べよ。

 おいらは小さな扉を通って、部屋の外に出て、中庭へと向かった。

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 今日はぽかぽかと暖かい。
 木の陰にすわっておいらはおなかの袋からリンゴを取り出した。

 おいらはリンゴをかじり、しゃりしゃりと食べた。
 甘い! おいしい!
 リンゴはやっぱりおいしい!

 リンゴを食べ終わるとおいらは満足して、その場に寝そべる。
 ふわぁ。

 おいらは大きなあくびをした。

 段々眠くなってくる。

 おいらはそのまま、すやぁっと眠りに落ちた。

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 おいらはむくりと起き上がる。
 うーんと手足を伸ばし、大きなあくびをして起き上がる。

 よく寝た。

 おいらは起き上がり、建物の探索へと戻ることにした。

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 あっ、あのちょっと豪華な扉は、昨日お金を回収した部屋だ。

 何人かの人があの部屋に入っていく。
 どうしたんだろ。

 おいらも一緒に中に入ってみた。

「失礼致します。お呼びでしょうか?」

 部屋の中には昨日の太った人がいた。

「昨日の夜から今日にかけて私の部屋に入った者はいませんか?」

 不機嫌そうに太った人が言う。

「いえ、昨日もいつも通り聖なる獣の卵に捧げられた供物を届けて退室したあと、この部屋に入った者はいません。何かあったのでしょうか?」

「……そうですか、それならばいいのです。さがりなさい」

「は、はい。それでは失礼致します」

 太った人だけ残って、皆出て行った。
 おいらはそのまま部屋の中に残て、太った人を見る。
 太った人は顔を歪めて舌打ちした。

「くそ! 誰だ、私の金を盗んだ輩は!」

 ダンと太った人は机を叩いた。
 おいらはビクッとして壁際にあとずさる。

「だが、まだ他のところに隠している金がある。もっと厳重に管理せねば」

 太った人はまだ他にもお金を隠しているらしい。
 どこに置いてるんだろ。

 太った人が部屋の中にいるから、物を動かすと気付かれるかもしれない。
 おいらは太った人に気付かれないように部屋の中をこっそり探してみるが、見当たらない。

 うーん。
 どうしよう。

 おいらが部屋の隅で考えていると太った男の人が部屋を出て行き、部屋の鍵をがちゃんと閉めた。

 邪魔な人はいなくなった。

 おいらは本格的に探そうと両手を握りしめる。

 あっ、こんな時はゴーレムアイだ!
 ゴーレムアイはすべてを見通す!

 おいらはゴーレムアイを発動させた。
 ゴーレムアイでお金を探す。

 おいらは部屋のあちこちを調べ、部屋の中に数カ所、隠し部屋や地下室にもお金が貯め込まれていたので、全て回収した。

 袋ごと回収したり、箱ごと回収したり、大忙しだ。
 おなかの袋にはお金がいっぱいだ。
 おいらはお金の回収をやりきり、達成感を胸にその部屋を後にする。

 もしかすると、この部屋以外にもお金が隠されているかもしれないから探した方が良いかもしれない。

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